
今日でWWB2が始まって丸一年が経過しました。
それが始まるよりも前、GOTG(Guardians of the galaxy)がPanfam、FRT、Legacyの連合によって壊滅させられている頃。ハブられたImperiumがGEFの名のもとに小数の戦力をベナルに派遣し、戦争にちょっかいをかけていた頃のことです。当時の上位5指に入る勢力のうち3つが手を組み、残り2つのうち1つ(Imperium)をハブり、最後の1つ(GOTG)を攻撃しているという図式は、皆に「次はImperium」という予感を抱かせるには十分でした。
しかしそのさらに前にLegacyとImperiumが手を組んでトリビュートとかを攻めていたこともあり、まさかそこまでは・・・巨大勢力のうち1つが落ちつつも、対立が続くのではないか・・・と楽観していた部分もあります。
しかしほどなくして予感は最悪の形で実現します。Legacyの中核であるTESTはPanfam、FRTだけでなく、他の大きな勢力と次々に手を組み、Imperiumを敵として宣戦を布告。まさにImperium vs 他全部、というような形になったWWB2の開幕です。当時のImperiumの勢力圏は、デルヴを始め、クエリアス、ピリオドベイシス全域、そしてファウンテンを制圧し、要所に大量のキープスターを配置して戦争に備えており、主力艦や準主力艦の配備も万全。戦力差はあれど、十分に善戦を期待できる布陣です。
最も期待を持てた要素は、当時の経済規模。誰もが知る超巨大マーケットであるジタやペリメーターを擁するザ・フォージ、それに次ぐ規模だったのがデルヴ、つまりImperiumの経済圏です。他にも懸賞金支払額や採掘の規模などもトップを独走しており、その「実弾」によって戦い抜けるのではないかと。実際1年の間殴り合って、いまだにそれは底を見せません。
実際、最初に攻められたファウンテン・リージョンで攻撃を押しとどめる、どんなに押し込まれても、ファウンテン最南端(デルヴへの接続)は抜かせない、という声明もあり、ジャンプゲートのハイウェイを通って意気揚々とファウンテンに出撃していた時期です。
とはいえこの頃の戦闘は散発的。矢面は主にInitiativeであり、時間帯が合わずに出れないものも多くありました。それは別にしてもファウンテンはあっという間に食い荒らされました。所々で勝利していたものの、出撃してみれば防衛の要所たるキープスターを撤去する作業だったり、明らかに防衛できたストラクチャを見捨てたりと、ファウンテンの陥落は秒読みでした。とはいえ最後の砦であるY-2ANO星系が抜かれなければ「戦争はそこで止まる!」という希望を胸に戦ってはいたものの、結果的に圧倒的戦力差に押し切られてファウンテンは陥落しました。
次に戦場になったのはクエリアスです。デルヴとの接続も多く、Legacyの勢力圏たるキャッチへの接続もあり、なんならジャンプドライブでひと飛びの距離。さすがにステージングから1ジャンプ2ジャンプの距離で好きにはさせんぞ、という気概もありましたが・・・今度は複数の艦隊に対処しきれないような戦場が多く、こちらの1艦隊に対して相手は2艦隊、しかも別動隊がエントーシスなどで仕事をしている、というような状態。「クエリアスの半分で止め、ジャンプドライブの範囲内は堅守」という声明も空しく、キープスターなどの戦略ストラクチャが配備されている星系以外は落ちている、ゲートも途切れ途切れという状態になっていきます。
ほどなくしてピリオド・ベイシスの防波堤であるTCAG-3が突破されます。Legacyの勢力圏と超長距離スターゲートで繋がるこの星系には何度も出撃し、侵入してきた艦隊を叩いたり、勢力圏に戻る艦隊を叩いたりしていました。しかし周辺の星系のエントーシス戦に負けることでジャンプゲートを活用したTCAG-3への迅速な派兵が不可能になっていきます。
クエリアスの制圧が進み、戦略的要衝にPAPI(Pandafam Alliance Please Ignore)のキープスターが設置されるようになったことで、状況はさらに悪化します。南北に長いピリオド・ベイシス北部の要所を押さえる星系やデルヴの多くをジャンプレンジに含む8QT-H4、そしてGoonswarmのステージングを直接ジャンプレンジに入れるFWST-8などです。FWST-8はキープスターが設置されようとしては壊され、次の日また設置されようとしては壊され・・・と、高価なストラクチャであるキープスターがまるでわんこそばのように設置され、それに対してImperiumが攻城艦を特攻させる作戦で破壊していったのは記憶に新しいところです。結果的にキープスターは設置され、ここを軸としてデルヴの攻略が進んでいきました。キープスターがある星系は残ってはいるものの他の星系は落ち、ジャンプゲート網もズタボロどころか、PAPI側のゲートが設置される有様です。
結果的に相手はGoonswarmの拠点である1DQ-Aの隣であるT5ZI-Sにキープスターやソティヨなどのストラクチャを配置して完全に状況に王手をかけました。クエリアスとピリオド・ベイシスも壊滅、デルヴは半壊といったところ。もはや手を出せる状況ではなくなった星系にあるキープスターも次々に落ちました。zkillboardのTOPがキープスターだけになった時期もあります。
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ただ、この頃から戦況が混沌としてきたのもまた事実です。それはTESTの勢力圏への他勢力の侵攻。Bastionなどによるエソテリアやパラゴンソウル、キャッチへの攻撃はこの後もじわりじわりとTESTを締め付けます。そう、この頃囁かれていた希望は、言い出しっぺのTESTの領土が食い荒らされて戦闘継続が不可能になり、Pandafamが撤退すること。そうしたら領土を全て取り返し、残党を蹴りだして終わりです。
その展開を決定的に後押しするような事態が起きたのは、M2-XFE星系です。結果的にギネス記録を塗り替えるような虐殺劇が起こったことで広く知られることになったこの星系の攻略戦、ここのキープスターを攻略するためにPAPIが派遣した主力艦艦隊がドジを踏み、サーバーの読み込みが追い付かないような状態でGoonswarmのキープスターの下方で回線が切断された状態のまま取り残されたのです。即座にImperiumはそこに大量のバブルを展開し、ログインしても逃げられないようにしました。「M2-XFEのヘルキャンプ」の始まりです。24時間ずっと艦隊が張り込んでいるような状態で、多くのタイタンや大型空母を押さえているこの状況。この間にも他の侵攻が進み、戦況を変えてくれるという確かな希望がそこにはありました。
絶対に守るべき状況、と思われたM2-XFEのヘルキャンプは2カ月以上続きましたが、これも綻んでいきます。キープスターの周辺にフォータイザーが1つ置かれ、2つ置かれ、3つ置かれ・・・と、本来であれば(今の1DQや3-Dの状況を見れば)これを片っ端から潰すことでヘルキャンプはさらに長引いたはずです。結果的に救助艦隊によってヘルキャンプは突破され、主力艦のほとんどに逃げられ、後日M2-XFEはあっさり陥落しました。
残務処理というような小さなストラクチャの破壊、壊されていなかったキープスターの破壊。Goonswarm Federationの領土は1DQ-Aがあるコンステレーションのみとなり、その別の出口(3-DMQTに対応するE-VKJV)にもキープスターが置かれたことで、完全に封鎖されました。
そして現在に至るまで、膠着が続いています。
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もちろんスターゲートを封鎖されようとも、いくらでも行き来する道はあります。いまだにデルヴ内のNPC領にはジャンプに利用できるPOSなどが置かれ、封鎖といいつつも艦船や弾薬、製造資材などは入っていきます。
PAPI側がこれを打破し、Goonswarmの本拠地に侵攻するためには、まず足掛かりとなる大型ストラクチャを領土内に設置し、ついでキープスターを攻略していかないといけません。これに対してはGoonswarm側は完全なる防御態勢を保っており、今のところ攻略の目途は立っていません。Imperium側にとってはこれが最終防衛線。もちろん、かけらでも突破されれば、それは終わりです。
何艦隊もの圧倒的な戦力を叩き込み、ここに設置する・・・という手、今まで何度も行われてきたこれを「行えない」のか「行わない」のか・・・。すでにPAPI側に大規模侵攻作戦を行うだけの体力(あるいはモチベーション)が無いという説を私は推していますが、単純に戦争を長引かせての兵糧攻めを気取っているだけかもしれません。どんな形にしても、長引けば長引くほどImperiumが不利になるのは明白です。しかし、こんな状況に陥ってもなお、PAPI側が戦争を終了する姿勢を見せれば一気に盤面をひっくり返すだけのちからを残しているのがImperium。状況はこんな状態になっても、まったく先が読めず、今日や明日にもひっくり返る可能性を秘めています。